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TOPページ院長コラム(ミルキー通信)Index > No007 狂犬病(その3)
 
 
弟は狂犬病予防注射を打ちました
 
いつまで続くのかいまだ終わりの見えない日本の不況嵐。日本のメーカーでは人件費の低いアジアへの進出が目立ち、国内の雇用対策のてこ入れに歯を食いしばる国も失業率の増加にブレーキをかけられなくなってきました。例にもれず、メーカーの技術者である私の弟もタイのバンコクにある新工場に転勤になりました。タイは、狂犬病常在地であるため辞令が出た直後に狂犬病の予防ワクチンを打ちました。犬は年一回ですが、弟は1ヶ月おきに二回、さらに6ヶ月おいてもう一回打つとのこと。ちなみに、人間の病院で人体用のワクチンを接種します。

ここで、「もし狂犬病にかかったら! 〜人間編〜」についてお話ししましょう。

まず間違いなく死にます、100%確実に。ただし、発症すればですが。
海外旅行、海外赴任、海外永住および海外逃亡等の予定者は注意してください。
【 予防方法 】  上記の弟同様3回のワクチン注射の接種となります。
【 狂犬病の感染が疑われる場合 】  ・・・ つまり咬まれた場合
1. 水と石鹸で咬まれた傷口を十分洗う。
2. アルコールやヨードチンキなどの消毒液で消毒する。
3. 病院に駆け込む。ただし専門の医療機関でないと対応できません。最寄りの保健所にお問い合わせください。病院で行うことは、とにかく注射を何本も打つことになります。
→  抗狂犬病免疫グロブリン注射(1回)
→  狂犬病曝露後発症予防ワクチン注射(3ヶ月かけて6回)
→  破傷風予防注射(1回)

  注射が苦手な方はゾッとするでしょうが、現地から日本に帰国してこの治療を受けている日本人は年間100名以上いるのです。ちなみにこの治療の受診者をみると、20代前半が最も多くなっています。もし海外へ出掛けるなら、この確率は宝クジで億万長者になるよりずっと高いかもしれませんね。たとえ感染しても、うまく治療を受けさえすれば発症は免れることができます。旅行先でどんなにかわいい動物がいても、手のひらに食べ物を乗せてほら、なんてことは絶対にタブーです。これはむずかしいことではありますが、現地での場合咬んだ動物を確保して一緒に病院に持ち込めば狂犬病感染動物かどうかの結果が数日で出るので、陰性ならその時点で治療中止となります。狂犬病のムズカシイところは、生きている間にかかっているかどうかの診断と検査がムズカシイところです。潜伏期間が1〜3ヶ月、長いときは6ヶ月以上もあり、旅先でちょっとネズミに咬まれたことなんてとうに忘れてしまうでしょう。そしてある日、なんとなく体がだるく発熱があり、咬まれたであろう部位の知覚異常と徐々に病状が悪化していきます。思い当たるふしもなくここで国内の普通の病院にかかっても、おそらくこの時点で狂犬病を疑う医師はまずいないでしょう。当初は髄膜炎、破傷風、中毒などの治療を受ける場合が多いのではないでしょうか。そして、ケイレンや喉頭筋麻痺によってよだれをたらす神経症状、ついには意識混濁、昏睡状態に陥り死に至ります。その数、世界中で毎年4〜5万人とも。
あなどるなかれ「狂犬病」。 弟よ、3回目のワクチンは忘れないでね。
次回につづく
 
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