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TOPページ院長コラム(ミルキー通信)Index > No005 狂犬病(その1)
 
 
忘れられた死の病
 
昨年、牛海綿状脳症(BSE)いわゆる「狂牛病」の発生があり、今なおその影響が尾を引いています。日本に「狂牛病」なんて出るはずがないというどこかの危機感のないお役人さんがいたとかいないとか。私自身は好んで牛肉を食べていますけど。実はその少し前、BSEと同じく「海外悪性家畜伝染病」とされる「口蹄疫」という伝染性の極めて強い怖い病気が、なんと92年ぶりに国内に発生しました。一般には馴染みない家畜の病気ですが、畜産業界では戦慄が走りました。幸い家畜衛生関係者の迅速で的確な対応により短期間に収束したことで日本が世界的に高く評価されましたが、おとなり韓国ではサッカーW杯開催中にこの「口蹄疫」が発生してしまい、登下校の子供たちが消毒される姿がニュースで流れました。関係者は気がきではないでしょう。

さて、ここで本題に入りましょう。「狂犬病」は日本国内では昭和32年以降発生がありませんが、先の92年に比べればまだ半分!「狂犬病」は犬と人間の病気と思われがちですが、本来すべての哺乳動物に感染します。まさにクジラからネズミまで。ここで「狂犬病」発生の報告を・・・

1991年、カリフォルニアからハワイに到着したコンテナ船に潜んでいたコウモリが「狂犬病」と診断されました。1996年、オーストラリアで宿舎に飛び込んできたコウモリにかまれ、「狂犬病」と同じ症状で女性が死亡しています。恐れるのは実は犬ばかりではないのです。
日本以外の韓国を含むほとんどすべてのアジア諸国で今も「狂犬病」による死亡者が出ています。フィリピンでは年間300人以上、インドでは年間3万人もの人たちが「狂犬病」で亡くなっています。この3万人という数は、日本の年間交通事故死亡者数の約3倍にあたります。もし国内で「狂犬病」が発生するとしたらそれはどこか。それは港があるところが最も危険といえるでしょう。
1995年末、大阪の港にある輸入木材置場で日本にはいないはずの毒グモであるセアカゴケクモが発見されニュースになりました。この毒グモは場合によっては命にかかわる致死性です。そして今年、大阪や神戸の各区でこのクモが多数発見されました。2001年には、米軍岩国基地でゴケグモの中で最も毒性の強いクロゴケグモが見つかりました。本当にこわい話ですね、これは。「狂犬病」もアジア方面から福岡、ロシア方面から北海道や新潟、それに世界各国から横浜や神戸にいつ上陸するかわかりません。最近、我々獣医師業界でこの「狂犬病」に対する危機感が高まってきており、専門誌や各地での学会・セミナーなどで盛んに話題になっています。

平和ボケは役人ばかりではありません。多くの愛犬家の方たちは、まだまだ認識が足りないようです。まさか注射費用が惜しいなんてことはないと思いますが・・・?!

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